一年生・多年生植物(植物の生活史)

植物が発芽してから枯れるまでを生活史と呼んで、その長さや成長の季節性、種子生産の回数で、植物を分類することができる。
草本の場合は、一般的に春に発芽し秋に結実して冬には枯死するタイプを一年草(一年生草本)と呼び、複数年にわたって生育するタイプを多年草(多年生草本)と呼ぶ。秋に発芽し、翌年春〜夏に開花して秋には枯死するタイプを二年草と呼ぶ場合もあるが、ここでは越年草と呼ぶ。二年草は2年間生活するタイプの植物を指す。
多年草の場合は、さらに冬には地上部が枯れ地下部(根茎)だけで過ごすタイプ(落葉性)と、冬にも緑の葉をつけているタイプ(常緑性)がある。落葉性の多年草を宿根草と呼ぶ場合もある。
種子生産の回数で見ると、一回結実性(一年草は全て該当する)と多回結実性(多くの多年草が該当する)とに分けられる。
これらを整理すると以下の表のようになる。

   一年生 二年生  多年生  
 一回結実性   多回結実性
 草本 一年草(春〜秋)
越年草(秋〜春)
 二年草(※1) 多年草の一部(※2) 多くの多年草 
 木本  (無し)   落葉樹・常緑樹(全て)

特殊なケースとして二年草(※1)と一回結実性多年草(※2)とがある。それぞれの例は以下。

二年草(※1)
ムラサキケマン
メマツヨイグサ

一回結実性多年草(※2)
オトコエシ
シラネセンキュウ
ホタルブクロ
(タケ類、ササ類も一回結実性であるが未収録)