ケヤキ 学名 Zelkova serrata
別名 ツキ(槻)
Keaki(英)
欅、槻 分類 ニレ科ケヤキ属 (落葉高木)
ケヤケキ木(目立つ木)の変化したもの。漢字の欅は、中国ではサワグルミの一種カンポウフウに付けられた名。 原産・分布 本州、四国、九州。朝鮮、台湾、中国。
神奈川県 全域に分布する。丘陵地から山地まで見ることができる。
用途 庭木、公園・街路樹、建築・器具・楽器・彫刻材
山野に自生する他、公園・街路樹としても植えられている。自生地は川岸など、肥沃なところを好む。関東地方に特に多いのは、徳川幕府の奨励策による。
通常高さは20〜25mになる。幹は直立し、樹冠は、扇を開いたような形で美しく、冬の梢は、一層形がよく分かる。「欅」の字は、その形から当てられたのではないか。


千代田区
江戸城跡
040201
樹皮は、灰紫褐色で雲紋状の薄い片となって剥がれ落ちる。若木では、横に長い楕円形の皮目が多く、全体としては滑らか。
材は硬く木目が通り、狂いが少ないので用途が広い。板にしたときに、独特の紋様(もく)を生じる。


港区
自然教育園
190214
通常、新緑は一斉に芽吹くが、この年(2004年)の芽吹きは、枝ごとにばらばらだった。
乾燥気味、あるいは気温変動の大きい春にそうなるのか。遅霜があっても被害を少なくするためとか、水分の蒸散の調節のためとか、いろいろな憶測があった。2005年春は一斉の芽吹きだった。
新緑

横浜市
港北区
(植栽)
040412
葉は互生、葉身は卵形あるいは卵状披針形で、先は鋭尖頭。質はやや薄く、縁には鋭い鋸歯がある。鋸歯の形に特徴がある。この形を覚えると、本葉が2枚だけの実生でも、ケヤキだと分かる。

横浜市
根岸森林公園
040507
雌雄同株雌雄異花
4〜5月に、展葉と同時に、花を付ける。本年枝の、下部の葉腋には雄花が、上部の葉腋に雌花が、それぞれ数個ずつ集まって付く。ともに淡黄緑色だが、雄花からは4〜6個の雄しべが外に出るため、目立つ。
サクラが華やかな季節に、ケヤキも花が満開なのに気づく人は少ない。風媒花
雄花

藤沢市
六会
050408
実は小さな痩果で秋に熟す。
写真は、初夏の強い風で折れた小枝だ。熟した実も同様に、枝ごと折れて飛んでいく。いわゆる風散布に分類されるが、種子だけでは、翼が無いので飛べない。
若い実

藤沢市
六会
050522
紅葉の美しい樹でもある。特に木によって、色が異なる。写真は、赤も黄もケヤキである。
>「いろいろな紅葉
紅葉

川崎市
川崎区
(植栽)
041109
数年に一度、紅葉せずに葉が茶色く枯れる現象が起こる。結果として木が枯れる訳ではない。この2005年は各地でケヤキの葉が茶色くなった。
原因ははっきりしていないが、実が豊作の年に葉が枯れるという説がある。種子の風散布と関連があるのかもしれない。
葉枯れ

群馬県
みなかみ町赤谷
051001
1年枝は細く、側芽でジグザグに折れ曲がる。冬芽は、円錐状卵形で、横に開出する。芽鱗は紫褐色で8〜10枚が4列に並ぶ。 冬芽

横浜市
港北区
050303
種子が小さいので子葉(双葉)も丸く小さく、先がくぼむ。初めの本葉は十字対生状に4枚つく。初期の本葉の鋸歯の形もケヤキの特徴を備えている。 芽生え

丹沢
中川東沢
090503
ケヤキハフクロフシ(ケヤキ葉袋フシ)と思われる。タマワタムシによる。タマワタムシの2次寄生先は、ササ・タケ。10月頃、2次寄生先から再びケヤキに集まってくる。 虫こぶ

群馬県
みなかみ町赤谷
060603
オトシブミの一つ。ルイスアシナガオトシブミによる揺籃。
写真のように枝から切り離さないケースと切り離されているケースがある。
揺籃

小仏山地
石砂山
100516

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