自然公園指導員日誌(2009年6月27日 畦ヶ丸〜白石峠)

 

初夏の丹沢の裏尾根を歩いた。
iphoneのGPSでトラックデータを取り、デジカメ写真の撮影位置推定をやるために、iphoneの予備バッテリーを用意したり準備したつもりでいたら、デジカメのメモリカードを忘れていた。間抜けな話しである。カメラ内蔵のメモリだけで写真を撮るために、画像のサイズ調整をした。だいぶ粗く小さい写真にせざるをえない。予備のメモリカードも用意しておく必要がありそうだ。なので今回の日誌は、写真が良くない。
畦ヶ丸までは06年12月の日誌と同じルートである。

 

6月27日(土) 西丹沢自然教室 〜 善六ノタワ 〜 畦ヶ丸 〜 モロクボ沢の頭 〜 水晶沢の頭 〜 白石峠 〜 用木沢出合 〜 西丹沢自然教室 

西丹沢自然教室で登山届けを書いてから中川にかかる吊り橋をわたる。権現山への路が途中で崩れたため、分岐点(テーブルがある)には権現山の案内が無くなり、道は林業用立ち入り禁止になっている。この分岐点より少し先までは西沢沿いのゆるやかな登りだが、本棚分岐の案内から善六ノタワまでは人工林の中の急な登りとなる。善六ノタワが1000mを少し超えたところにある。










西沢沿いに木橋をかけて気持ちの良い路が続く

善六ノタワは、無名のピーク(1119m)と畦ヶ丸を結ぶ尾根筋にある鞍部である。タワとは鞍部あるいは峠の意で、古くは善六山(善六沢の頭)のタワと呼ばれていたそうだ。1119mのピークが善六沢の頭なのかもしれない。そう言えば奥多摩にタワの名称は多いが、丹沢ではあまり聞かない。
善六ノタワからは、樹木の梢の間から権現山の眺望がある。本当にやせ尾根の鞍部なので、景色に見とれていると踏み外してしまいそうだ。後ろを振り返るとナンキンナナカマドの花の終わった樹があった。
善六ノタワから権現山を見る
 
ナンキンナナカマド

善六ノタワから畦ヶ丸まではところどころに急登はあるが、なだらかなブナ林の尾根筋が続く。畦ヶ丸のすぐ手前で、2本の太いブナの樹の間を道が通る、ブナの樹のゲートがあった。樹齢300年はありそうな立派なブナだ。
山頂は樹林の中にあり眺望は無い。「白石峠補修記念碑」となったケルン状の碑がある。まだ10時40分だがベンチテーブルで先客が昼食をとっていた。










                                                                        ブナの樹のゲート

山頂を通り過ぎ、150mほど行くと畦ヶ丸避難小屋がある。ここで道は2つに分かれるが、大滝峠方面が直進で白石峠・城ヶ尾峠方面が右折する。右折して樹林の間を下っていくと、モロクボ沢の頭で再び三叉路となり、右が白石峠、左が城ヶ尾峠に分かれる。モロクボ沢の頭から白石峠までの稜線は、1200〜1300mの間でゆるやかにアップダウンをする。東海自然歩道からも丹沢の主稜線からも外れるために静かで歩きやすいルートである。この日の気温は多少暑かったが、気持ちの良い風が吹き抜け、ハルゼミの声が賑やかだった。
この稜線で拾った点景をいくつか・・。

耳のような形の木のコブ。           クマ?の糞(ヤマグワの種子が沢山)   虫食いで落果したブナの実

ヒオドシチョウの仲間?             ハルゼミの脱け殻

1307mの無名のピークを過ぎると、すぐに白石峠に出る。ここから白石川沿いに用木沢出合いに向けて下っていく。
下り始めてすぐに、めずらしいバイカウツギの大きな株に白い花が咲いていた。この時期は、山道に花が少なくなっているので目を引く。

山道は谷沿いに、ひたすら下りていく。水の音が急に始まるところに湧き水があった。小石で囲われた水鉢が作られていた。頭に巻いていたタオルを冷たい水で濡らし、顔を洗い汗ばんだ腕をぬぐう。水の冷たさで手がしびれる。頭がリフレッシュして再び元気が出た。
さらに水の流れる白石沢沿いに山道を下る。白石沢の名前の元となった白い石でできた滝(白石の滝)を通過する。何故かこの滝には立派な解説版が登山道にある。夏は木が茂っていて滝の写真がうまく撮れない。
また疲れてきたところでクマイチゴの木を見つけ実を食べた。甘い。山でのビタミン剤だ。何とか用木沢出合いを通過し、西丹沢自然教室まで着いた。

白石の滝とその解説板         元気の出るクマイチゴの実

 

 

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