オオシマザクラ

学名 Cerasus speciosa
別名 タキギザクラ
大島桜 分類 バラ科サクラ属(落葉高木)
大島を始めとする伊豆諸島に、自生するサクラのための名。古くから薪炭用に植えられたため、タキギザクラの別名がある。 APG分類 バラ科サクラ属 (落葉高木)
原産・分布 伊豆諸島(日本特産種)
神奈川県 自生は無い。古くから、薪炭用に植採されたものの逸出が、丘陵〜山地のシイ・カシ帯に広く見られる。
用途 庭木、公園・街路樹、器具材、薪炭材
沿海地から山地にかけて生える。樹高は15mに達する。日本のサクラ属の基本野生種11種のひとつ。
花は、葉と同時に開き、新緑の緑色と、花の白色が混ざった薄緑色になる。新緑に赤味のあるヤマザクラとは対照的。
ソメイヨシノは、本種とエドヒガンの交雑種。その他、広くサトザクラと呼ばれる園芸品種の母種とされる。


横浜市
三つ池公園
040329
オオシマザクラ樹
樹皮は暗灰褐色で、横に長い皮目が目立つ。
サクラの仲間の材は堅く、薪として火力が長持ちする。オオシマザクラは身近にあるサクラであり、薪材として植林されることもあった。


八王子市
森林科学園)
050410
オオシマザクラ幹
花は、展葉とほぼ同時に咲く。白く大型で、香りがあり、3〜4個散房状に付く。花柄と萼は無毛で、萼片に鋸歯がある。
見分け方(サクラ属)


横浜市
鶴見区
せせらぎ緑道

030404
オオシマザクラ花
葉は互生し、葉身は倒卵状長楕円形で先は尾状に尖る。縁には先の尖った重鋸歯がある。ブラシ状あるいは鋸状の大きな托葉がある。
★食★桜餅を包む塩漬けの葉の素材として使われる。伊豆半島で多く生産されている。桜餅を食べるときには外して、餅だけを食べるのがお薦めとか。


横浜市
港北区
篠原園地
070416
オオシマザクラ葉
実は球形の核果で、5〜6月に熟して黒くなる。ヤマザクラと比べて熟すのが遅い。また、実が大きいためか、垂れ下がる傾向がある。
大きく食べがいもあり、意外と甘みもある。


横浜市
港北区
篠原園地
060529
オオシマザクラ実
冬芽は大きく無毛。葉芽と花芽は別で、花芽は丸味があり、葉芽はほっそりしている。写真は葉芽。ヤマザクラのような芽鱗の反り返りは無い。 冬芽

横浜市
港北区
篠原園地
080128
オオシマザクラ冬芽

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