イイギリ | 学名 | Idesia polycarpa |
別名 | イヌギリ、ヤマギリ、サワギリ、クルマジンダ | |
飯桐 | 分類 | イイギリ科イイギリ属 (落葉高木) |
その名の通り、昔、この葉で飯をくるんだことから。 | 原産・分布 | 本州、四国、九州、沖縄。朝鮮、台湾、中国 |
神奈川県 | 山地での自生は稀で、ブナ帯下部まで。丘陵地に、植採されたものの逸出が多い。 | |
用途 | 公園樹、庭木、器具材、下駄 | |
山地に、まれに生える。太い枝が、一カ所から、放射状にはえるのが特徴的。 神奈川県植物誌では、山地での自生は稀となっている。写真は、西丹沢の標高700mくらいの地点に、何本も群生していた。また東丹沢でも、谷沿いの、南斜面に点々と散在している。 |
樹 丹沢 水の木 050619 |
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樹皮は、淡灰褐色で皮目が多い。 材は白くて柔らかく、キリに似る。 |
幹 丹沢 本谷川 060108 |
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枝は灰褐色、長く横に張り出す。 葉は枝の先に集まって互生する。葉身は心形で5〜7本の掌状脈がある。縁には鋸歯がある。葉柄は赤みをおび長く、葉の基部との境に2個の腺点を持つ。 |
葉 丹沢 水の木 050619 |
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花は5月に開く。雌雄異株。 若い枝の先に、円錐花序を下垂させる。雄花は多数の雄しべがある。雌花は、花柱が3〜6本、退化した短い雄しべもある。 |
雄花 丹沢 水の木 050619 |
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果実は液果で8〜10mmの球形で、秋に赤く熟す。冬、葉が落ちても赤い実は残るために目立つ。鳥も食べるが、赤い実は美味しくはないのだろう。 実が豊作だと、木全体が赤くなり目立つが、山中で毎年豊作を目にするわけではない。豊凶に大きな変化があるのだろう。 ★食★オナガ、コジュケイ、ヒヨドリ |
実 藤沢市 六会日大 051115 |
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種子は小さく、多数ある。 | 種子 080123 |
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1年枝は褐色を帯び太く、頂芽は大きい。鈎爪状の鱗芽が先端を覆う。樹脂の分泌がある。 側芽は小さく、ほとんど目立たない。 |
冬芽 上野原市 秋山 170301 |
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葉痕はほぼ円形、維管束痕がある。 | 葉痕 上野原市 秋山 170301 |
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通常は頂芽のみ芽吹く。 | 芽吹き 上野原市 秋山 160425 |