ヤマホトトギス

学名 Tricyrtis macropoda
別名
山杜鵑 分類 ユリ科ホトトギス属 (多年草)
山に生えるホトトギスの意。 APG分類 ユリ科ホトトギス属 (多年草)
原産・分布 北海道、本州、四国、九州
神奈川県 全域でやや普通に見れる。樹林内、林縁、草地に生える。
花の時期 7月〜9月


明るい林内や、草地に生え、枝分かれはせず草丈は50〜80cmになる。
花は茎頂あるいは葉腋に散房状につく。
茎頂には大きな花序をつくることもある。

丹沢大室山 070816


葉は互生し楕円形で、先は尖り、基部は茎を抱く。葉脈は並行脈、縁が波打つことがある。

上野原市秋山 130801


春の芽出しの頃には、葉に濃緑の斑点が多い。花の頃にはほとんど見れなくなるが、株により下部の数枚に斑点が残る。

上野原市秋山 220829


通常、茎頂に花序をつけ、株が大きくなると上部の葉腋からも花序を出す。茎頂の花序は大きくなると散房状になる。
蕾は先の丸い砲弾状、砲弾の先が裂けて花弁が開く。花弁は6枚で赤い斑点があり平開し、上半分が大きく反り返る。
花言葉 「優柔不断」

丹沢大室山 070816


雄しべが6個、基部は密着して子房を包む。雌しべは花柱の先が3裂し、さらに先で2列する。雄しべの内3つが3裂した花柱に重なる。写真のように噴水の形にも見える。花柱には腺毛状の突起と赤い斑点がある。

上野原市秋山 220829


受粉が終わり花弁と雄しべが落ちると、雄しべに包まれていた子房が現れる。


上野原市秋山 220829


茎頂にたくさん花がついた株の果実。

上野原市秋山 151006


刮ハで三角形の断面になる。
熟すと先が3裂して種子がこぼれる。

上野原市秋山 151006


種子がこぼれた後。

上野原市秋山 171215


春の芽生え。濃緑色の斑点が見える。
親株の近くに子株の発芽が見られる。
上野原市秋山 140415


地下茎(根茎)と根。
白い分部が地下茎、薄茶色の分部が根。直立している部分も節から発根しているので地下茎の一部と思える。左に曲がった先には芽があり、翌年発芽する可能性がある。
この地下茎は横に長く走らないので、親株から遠くに子株を出すことは難しいと思える。
根は割と太い髯根だ。
上野原市秋山 230530

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