ヤブラン |
学名 | Liriope platyphylla |
別名 | ||
薮蘭 | 分類 | ユリ科ヤブラン属(多年草) |
薮の中でも育つ、あるいは群生して藪のようになるのでついた名。葉はラン科のシュンランに似るのでランと間違われたか。 | APG分類 | キジカクシ科ヤブラン属(多年草) |
原産・分布 | 本州、四国、九州、沖縄。朝鮮、中国、台湾。 | |
神奈川県 | シイ・カシ帯の全域に普通に生える。 | |
花の時期 | 8月〜10月 |
山野の林床に生える。
根茎が株別れして増えるので島状に群生する。
匍匐根(ランナー)は出さない。
寒さに耐え、日陰、日向を選ばず繁殖する。
公園や庭園などの下植えの植物によく利用されている。
神奈川県二宮町 120908
葉は根生、叢生し、巾5〜15mmの線型、革質。
縁はノコギリ状の細かな鋸歯がある。
葉の先は尖らず、わずかに丸くなる。
夏に総状の花序を根生し紫色の花を多数つける。
神奈川県二宮町 120908
花茎は30〜50cmになる。
写真はまだ蕾。
花言葉「忍耐、隠された心、謙遜、無邪気な」 暗い林床に咲く様子からの言葉か。群生するとあまり謙遜らしくない。
神奈川県二宮町 050813
実は刮ハ。若い実。
熟した実は液果のように見えるが、黒くなるのは種子。
この写真でも緑の球形は未熟の種子で、周りにまとわりつく花殻のように見えるものが裂開した果皮。
果皮は熟す前に落ちてしまう。
神奈川県二宮町 111008
一つの花に4つの種子ができる。
全ての花が結実するわけではない。
神奈川県二宮町 111023
黒く熟したところ。
神奈川県大磯湘南平の尾根にヤブラン群生地があり、大きな望遠レンズを付けたカメラを構える人がいた。聞くとレンジャクがヤブランの実を食べに来るのだそうだ。
上野原市秋山 171119
果肉状の種皮を取り除いたもの。
ほぼ球形だが、胚が丸く小さな凸部になる。
上野原市秋山 171120
芽生え。
2対の根生葉は向き合って生える。お互いを抱き合って断面が丸くならない。
千葉市小倉の森 190504