キンラン |
学名 | Cephalanthera falcata |
別名 | ||
金蘭 | 分類 | ラン科キンラン属 (多年草) |
黄色い花から。近縁種で白い花のギンランと対比させての名。 | APG分類 | ラン科キンラン属 (多年草) |
原産・分布 | 本州、四国、九州。朝鮮、中国 | |
神奈川県 | シイ・カシ帯に分布。山地や丘陵の疎林内や林縁に生える。 | |
花の時期 | 4月〜5月 |
ラン科の植物の多くは、特殊な菌類との共生をする半寄生植物とされる。
周辺の明るさなどの環境が整うと、ある年突然地上に出てきて花をつける。周辺環境と土壌環境が生育の絶対条件のようで、キンランを移植しても決して繁殖させることはできない。
横浜市緑区四季の森公園 090428
かといって難しい環境を必要としているわけではなさそうだ。条件さえ合えば群生する。かつて里山には当たり前のように生えていた草とされる。
千葉市若葉区 120504
葉は互生し広披針形、基部は完全に茎を抱く。
千葉市若葉区 120504
花弁、萼片ともに3つ。唇弁には黄褐色の隆起線がある。側花弁と萼片2つは同型で左右に並び、唇弁と向き合って萼片1つがある。
長い花柄に見えるものは子房。ラン科の特徴になる子房を包む苞は、小さく写真では確認できない。
花言葉 「眠れる才能、華やかな美人」
千葉市若葉区 120504
品種のツクバキンラン。
ラン科の花の特徴である唇弁が無く、すべての花弁が同一の花被片となり、放射相称の形状となった花。色も少し黄色が薄い。
筑波山で標本が採取されたためツクバキンランと名付けられた。分布域は限定的で茨城県、栃木県、千葉県、神奈川県などで確認されている。個体数が少ないためなかなかお目にかかることができない。
そう思っていたら樹げむ庵で、何か変なキンランと思っていた株がツクバキンランだった。研究者に写真を確認していただいた。発表されている記録の中では最も西の分布になる。
上野原市秋山 190523
果実。子房の多くは成熟せずに脱落してしまう。
種子は胚乳などの栄養を持たず非常に小さく粉状。
発芽には菌根菌との共生が必要になる。
千葉市若葉区 120620
芽生え。ユリの仲間と似ているが、葉が茎を完全に抱いていることで分かる。
千葉市若葉区 150416