ヘクソカズラ |
学名 | Paederia scandens |
別名 | ヤイトバナ、サオトメカズラ | |
屁糞葛 | 分類 | アカネ科ヘクソカズラ属 (つる性多年草) |
葉や茎を揉んだときに出る臭気からついた名。万葉集の時代はクソカズラとも。 | 原産・分布 | 日本全土 |
神奈川県 | 海岸近くからブナ帯下部まできわめて普通。林縁や藪に生える。 | |
花の時期 | 8月〜9月 |
明るいヤブや草地に普通に生える。他の樹木や草に絡みついて上に伸びるが、絡んだ植物を枯らすほどに上を覆うことはない。
葉や茎を傷つけると独特の臭気がある。
横浜市港北区篠原園地 100830
万葉集に1首登場する。
「さう莢に延ひおほとれる屎葛絶ゆることなく宮仕へせむ」
この時代から屎葛(クソカズラ)と呼ばれていた。
歌の内容は、ジャケツイバラ(さう莢)にまとわりつくへクソカズラのようにいつまでも宮仕えをしたい、というもの。
写真はマツに絡み、大きな花序がたくさん集まり、花の大集団になったようす。
東京都海の森公園 200926
ツルは細く長く伸びる。手で引っ張るくらいでは切れない丈夫さがある。左巻きで他の木や草に絡んで上に伸びる。
横浜市港北区篠原園地 100721
この赤い模様がお灸の跡に見えることから、やいと(お灸)の名がついた。
横浜市港北区篠原園地 100830
横から見る。花だけ見ていれば可愛らしい。
花言葉 「人嫌い、誤解を解きたい、意外性のある」
意味深だが、その名を不憫に思った結果の花言葉か。
横浜市港北区篠原園地 100830
葉の形は変異がいろいろある。
横浜市港北区篠原園地 100830
果実は核果で茶褐色に熟す。1つの実の中に2つの核が入っている。
群馬県水上町赤谷 101205
外果皮は薄く、乾燥して割れやすい。中果皮はヘクソカズラの匂いのする液状の果肉。内果皮が堅い半球形の核が2つ向き合っている。
春先まで、茶色い実のままぶら下がっているのを目にするので、種子散布者が誰なのかよくわからない。色も目立たないし、実が美味しそうにも見えない。
横浜市港北区篠原町 180220