エビネ |
学名 | Calanthe discolor |
別名 | スズフリソウ | |
海老根 | 分類 | ラン科エビネ属 (常緑多年草) |
古い株では塊茎が連なり、その姿を海老に例えたための名。 | APG分類 | ラン科エビネ属 (常緑多年草) |
原産・分布 | 北海道(西南部)、本州、四国、九州、沖縄。朝鮮(南部)、中国 | |
神奈川県 | 高標高を除く全域に分布。雑木林、人工林、竹林に散在するが少ない。神奈川RDBでは減少種。 | |
花の時期 | 4月〜5月 |
落葉樹林内の林床に生える。
マニアや園芸業者による乱獲で山野の個体数が減っている。環境省の準絶滅危惧種。
根(塊茎)が海老の尻尾に似ているための名。
上野原市秋山 120510
里山によっては群生も見られる。
根生する葉の中から花茎を伸ばし、多数の花を総状につける。
千葉市小倉の森 210415
葉は2〜3枚が根生する。
花の時期の葉は未だ展開せず鞘状に立っている。
上野原市秋山 110519
花後、葉は完全に展開しロゼット状になる。
長さは15〜30cm、巾5〜10cm,、楕円形、長楕円形で並行脈。
湿潤で薄暗い方が葉は大きくなる。冬でも枯れないので山野で見つけやすい。
上野原市秋山 220914
蕾。向き合う葉に包まれるように花軸が伸びる。
昨年の葉が、まだ根元に残っている。
新しい葉が完全に展葉し花が咲くと、古い葉は枯れる。
神奈川県二宮町 110424
萼片3枚と左右の側花弁が褐紫色、唇弁が淡紅白色で3裂する。萼片、側花弁が淡緑色のものもある。色の変異は大きい。
上野原市秋山 150502
萼片、側花弁の褐色が薄いタイプ。
長い花柄が子房に該当する。花柄(子房)に沿って白い距が伸びているのが分かる。
この花の様子が、鈴を振っているように見えるので別名がスズフリソウ。
花言葉 「謙虚、誠実、にぎやかな人柄、忠実」
上野原市秋山 120510
花は数多く咲くのに対し、果実は熟さずに落ちてしまうものが多い。
紡錘形で太い綾があり、断面は六角形になる。
上野原市秋山 220913
成長に伴い新しい塊茎が作られ、翌年に芽が出て花をつける。茎痕が残った古い塊茎は、10年近く残るため全体としてコブが連なって見える。これを海老の尻尾に例えた。
上野原市秋山 230221