ニガイチゴ |
学名 | Rubus microphyllus |
別名 | ゴガツイチゴ | |
苦苺 | 分類 | バラ科キイチゴ属 (落葉低木) |
実は食べられるが、種子(核)に苦みがあるのでついた名。イチゴについてはヘビイチゴを参照 | 原産・分布 | 本州、四国、九州。中国。 |
神奈川県 | 全域に分布。丘陵地〜ブナ帯下部にかけて普通に生える。 | |
用途 | 特に無し | |
林道沿いなど山野の林縁や、日当たりの良い荒地に普通に自生する。高さは1.5m程になる。茎には棘が多い。 4月ごろ、展葉に続いて冬芽からのびた短枝の先に、白い花を1個付ける。 |
花期の樹 上野原市 秋山 150428 |
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伐採跡などの荒地ではモミジイチゴ、クマイチゴなどと一緒に茨の薮を形成する。株は数年で枯れるが、地下茎で増え範囲を広げる。 一般的に茎の寿命は2年で、斜めに立ち上がり、全体は枝垂れる。よく枝分かれをして薮になる。写真のような群生地に足を踏み入れると、身動きがとれなくなる。 |
夏の樹 上野原市 秋山 140909 |
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枝は細く表面に粉のようなロウ物質がつき白みがかって見える。細かい刺が多くある。 | 枝 上野原市 秋山 140909 |
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葉は互生し、葉身は広卵形で基部は心形、先は鈍頭または円頭。3裂するものが多いが、裂けないものが混ざる。縁には細かい鋸歯がある。 | 葉 上野原市 秋山 140909 |
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4〜5月ころに今年伸びた短枝の先に白い花を1つつける。花弁が細いのが特徴。短枝につく葉に3裂しないものが多い。 | 花 上野原市 秋山 150428 |
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果実はいわゆるキイチゴの形の集合果。個々の果粒は核果で、赤く熟すと甘いが種子(核)に苦みがあるため名前の由来になった。 ★食★初夏の山での手近なデザートになる。時期を見て準備して行けば、まとまって大量に採れることが多い。 |
実 群馬県 みなかみ町赤谷 150704 |
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通常あまりきれいにならないが、日当たりの関係か良い色になった木。 | 紅葉 上野原市 秋山 151105 |
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冬芽は5mm程の先の尖った卵形。枝の屈曲に合わせて開出する。 1年枝の冬芽は、一般に翌春に花芽を含んだ短枝となり、花を咲かせ実をつける。そして一度花をつけた茎はその年で枯れて株を更新していくようだ。 |
冬芽 上野原市 秋山 151229 |
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早春の芽吹き。右の芽には蕾が2つある。 | 芽吹き 上野原市 秋山 160330 |
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葉が落ちた後の茎のようす。白緑が1年目(今年の茎)、茶色が2年目で2本づつ生えている。1年目で枝を広げ葉を茂らす。2年目で短枝を出し花を咲かせ果実と種子をつくる。3年目の茎(左隅)は枯れて散逸してしまう。 正確には木本ではなく、2年生の草本ともいえる。 |
茎 上野原市 秋山 151105 |