ムシカリ |
学名 | Viburnum furcatum |
別名 | オオカメノキ | |
虫狩 | 分類 | スイカズラ科ムシカリ属 (落葉小高木) |
ムシカリは、葉を虫が好むため。別名オオカメノキは、葉が亀の甲羅のようにも見えるため。 | 原産・分布 | 北海道、本州、四国、九州、朝鮮、千島、樺太 |
神奈川県 | 丹沢のブナ帯に稀にある。箱根の記録もあるらしい。 | |
用途 | 弓、輪かんじき、薪炭 | |
山地に普通に生える。ただし関東地方では1200m以上だとされる。写真も鷹ノ巣山の尾根筋だった。丹沢では、裏丹沢に多いようだ。 枝は横に長くはり、長枝と短枝が組み合わさるTerminalia branchingの形状になる。各短枝の先に、白い花を咲かせる。 |
樹 奥多摩 鷹巣山 030513 |
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葉は対生、葉身は広卵形または円形。葉脚が浅い心形なので、他のガマズミの仲間と区別できる。虫が好んで葉を食べる、と言うことでムシカリの名がある。確かに食われた穴はあるが、他と樹と比べてそれほど多くはないと思うが・・。 | 葉 秋田県 鳥海山 060830 |
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4〜6月に枝先に散房花序を出す。白い大きな花は、花冠が大きくなった無性花(装飾花)、花序の中心にある小さな花が両性花。 | 花 奥多摩 鷹巣山 030513 |
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両性花が結実する。9〜10月に赤から黒色に熟す。秋の小鳥の食料。南へ渡る鳥が食べると、ムシカリの種子は南へ運ばれる。 | 実 長野県 駒ヶ根 050829 |
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ムシカリは、他の木に先駆けて紅葉する。あざやかな紅葉ではなく、黒ずんだ紅葉になる。赤くなる、ならないはかなり個体差があるように思える。 | 紅葉 群馬県 みなかみ町三国峠 051002 |
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冬芽は裸芽で、柄を持った幼い葉が向かい合っている。褐色の星状毛が密生している。一年枝は無毛。花芽は、写真のように2枚の幼葉の間に着く。鉄腕アトムのようにも見える。 ムラサキシキブの冬芽とも似るが、一年枝の毛の有無、枝の形状が異なる。 |
冬芽 (花芽) 丹沢 大室山 070201 |
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春先に、展葉と同時に花序を出す。上の花芽の写真が、膨らんだ状態が右の写真。 写真のように、長枝の先に短枝が伸び、その基から新たな長枝が、横に伸びる形状になる。葉芽、花序は短枝の先に付く。 |
蕾・枝 戸隠 森林植物園 050503 |