ケヤマハンノキ | 学名 | Alnus hirsuta |
別名 | ||
毛山榛の木 | 分類 | カバノキ科ハンノキ属 (落葉高木) |
山に多いハンノキで、葉に毛が多いための名。ハンノキについてはハンノキを参照。 | 原産・分布 | 北海道、本州、四国、九州。アジア東北部。 |
神奈川県 | 三浦半島を除き、シイ・カシ帯〜ブナ帯まで広く分布する。緑化樹として、植栽もされる。 | |
用途 | 緑化樹、土木・器具材 | |
山野に生える。成長が早い先駆種であり砂防緑化樹としても、よく植えられる。従って、自生か逸出かの判別は難しい。 山野のカバノキの仲間では、最もはやく開花し、雄花が垂れ下がり早春の林で目立つ。写真では、赤味を帯びて枝についているのが雄花。 葉や枝が無毛の変種をヤマハンノキとする。神奈川ではほとんど同じ分布状態。 |
樹 丹沢 塩水川 080309 |
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樹皮は紫褐色を帯び、やや平滑、灰色の皮目が多い。特徴の無い樹皮だが、大木になると横しわができやすく、枝の落ちた跡が、目のような模様になることが多い。 | 幹 丹沢 塩水川 060108 |
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雌雄同株、雌雄異花で、3〜4月に葉に先立ち花を咲かす。 枝の先から、雄花序、雌花序、葉芽の順に着く。雄花序は6〜9cmの尾状花序で、2〜4個下垂する。 |
花 丹沢 塩水川 050320 |
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雌花序は、雄花序の根元に3〜6個が総状に出る。多数の花が集まった毬果状で、花被は無く、花柱が紫紅色を帯びる。 | 雌花 丹沢 塩水川 050320 |
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葉は互生し、葉身は広楕円形または円形で、縁に浅い欠刻状の重鋸歯がある。写真のように、特徴的な葉である。 葉裏には、びっしりと毛が密生する。毛の多少は、株による変異があり、ヤマハンノキとの堺は、見分けが難しいとされる。 |
葉 丹沢 塩水川 050515 |
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雄花序が落ちた後は、広楕円形の果穂が枝の先端になる。若い時は、緑色で堅い。冬には熟し、松かさ状の果穂になる。 | 若実 丹沢 塩水川 050917 |
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果穂から、翼のある種子(堅果)がこぼれ出た後の松かさ(苞)は、そのまま枝に残り、翌年の新しい果穂と一緒に枝に付いている。 | 枝 丹沢 塩水川 050515 |
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果穂からこぼれ出る種子に見えるが正しくは果実で、薄い果皮が翼状になった堅果。堅果(ドングリ)を特徴づける果苞は松かさの鱗片。堅果は扁平で3mmほどの大きさ。先端に花柱が残る。 | 種子(堅果) 上野原市 秋山 210126 |
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冬芽は茶褐色で柄があり、やや曲がった長卵形で先が丸い。2〜3枚の芽鱗で覆われ樹脂で固まる。ハンノキと比べやや太い。 | 冬芽 丹沢 塩水川 050320 |
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花の終わった後で新葉が芽吹く。新葉は赤味を帯びる。 | 芽吹き 上野原市 秋山 150410 |
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ハンノキハイボフシと、同じ虫こぶと思われる。「虫えい図鑑」には、宿主としてケヤマハンノキは、載っていない。 フシダニの一種により、葉の表に作られる。表面は平滑で、黄緑色から紅色、褐色になる。砂糖菓子のようで綺麗。 |
葉虫こぶ 群馬県 新治村 050604 |