カスミザクラ |
学名 | Cerasus leveilleana |
別名 | マメマキザクラ、アサマキザクラ | |
霞桜 | 分類 | バラ科サクラ属 (落葉高木) |
山地に多く、ヤマザクラより白味が強い花が山肌に満開になると霞がかかったように見えることから。 | APG分類 | バラ科サクラ属 (落葉高木) |
原産・分布 | 北海道、本州、四国、九州(対馬)、朝鮮、中国 | |
神奈川県 | 丹沢のブナ帯下部に普通に生える。 | |
用途 | 特になし | |
山地の標高で、オオヤマザクラより下、ヤマザクラより上に生える。樹高は20mに達する。サクラ属の基本野生種11種のひとつ。かつてはヤマザクラの変種と考えられていた。 麻が各地で栽培されていたころは、この花が種まきの時期を示すとして別名のような地方名が多かった。 見分け方(サクラ属) |
樹 丹沢 中川東沢 090503 |
|
樹皮は暗褐色で、横に長い皮目がある。 | 幹 群馬県 みなかみ町赤谷 070512 |
|
葉は互生し、葉身は倒卵状楕円形で、先は尾状に鋭尖頭。縁は鋭い不整の鋸歯がある。表は緑色でほとんど無毛、裏面は淡緑色で葉脈上に少しの毛がある。葉柄は有毛。 若葉の色は、緑色〜淡褐色などいろいろあるが、ヤマザクラほど赤くはならず、緑が強い。 |
葉 群馬県 みなかみ町赤谷 070512 |
|
花は4〜5月。同じ場所のヤマザクラより、2週間ほど遅れる。展葉と同時に開花する。 花はほとんど白色で、花柄は有毛、萼筒はほとんど無毛で赤味が入る。萼片は全縁。 若い木では、写真のように白い花が若葉の緑の中に埋もれてしまい、霞のようには見えない。目立たないので気づかないことが多い。 |
花 丹沢 中川東沢 090503 |
|
果実は球形の核果で、6〜7月に紫黒色に熟す。 | 実 丹沢 神の川 110624 |
|
種子は長さ5mmほどで、偏平な球形。縦皺がわずかにある。サクラの種子はどれもよく似ている。 |
種子 丹沢 神の川 110624 |
|
一年枝は灰褐色で無毛、皮目は小さい。冬芽は無毛でつやがあり、赤褐色。ヤマザクラと異なり、芽燐の先は開かない。 | 冬芽 丹沢 神の川 071118 |
|
若い葉は赤みを帯びるが、ヤマザクラよりは淡い。ノコギリの歯のような托葉が見える。新枝の基部の葉腋の托葉が大きい。 | 芽吹き 上野原市秋山 200408 |