アオツヅラフジ

学名 Cocculus trilobus
別名 カミエビ、チンチンカズラ、アオカズラ、トーシフジ、シラミッコロシ
Snailseed(英)
青葛藤 分類 ツヅラフジ科アオツヅラフジ属 (落葉つる性)
ツヅラとは蔓のこと。茎が緑色なので"青い蔓のフジ"の意。
この蔓を編んで作った衣類の入れ物を"ツヅラコ"あるいは"ツヅラ(葛籠)"という。また蔓の巻きつくさまから、道の折れ曲がりを"つづら折り”ともいう。
APG分類 ツヅラフジ科アオツヅラフジ属 (落葉つる性)
原産・分布 北海道、本州、四国、九州、沖縄。朝鮮、中国南部、東南アジア。
神奈川県 全域で普通。シイ・カシ帯の草原、林縁、疎林地に生える。
用途 蔓細工、生薬
明るい林内や林縁で、他のものに巻きつきながら上を覆う。秋から冬に青い実が目立つ。
茎は細く、冬期に枯れてしまうことが多いので、草本に分類する図鑑もある。


上野原市
秋山
181001
1年目の蔓は緑色で、細く柔らかく右巻きに巻きながら伸びる。分岐は2年目に、葉腋から新しい芽を伸ばす。2年目以降は褐色になり木質化する。
柔らかな蔓は籠を編むのに使われた。昔話の舌切り雀に出てくる「つづら(葛籠)」はこれ。あるいは蔓がクネクネ曲がる様から、川端康成の伊豆の踊子の冒頭の「道がつづら折りになって、いよいよ天城峠に〜」のような言い回しの語源でもある。

★薬効★神経痛、リウマチ、痛風などの鎮痛薬、消炎薬。
生薬名は「木防己(もくぼうい)」。落葉後に、つると根を採取し5mmほどの厚さに輪切りにして日干しする。
茎(青蔓)

上野原市
秋山
181001
ヤマザクラ幹
茎(木質化)

上野原市
秋山
230803
ヤマザクラ若葉
葉は互生する。葉身は広卵形あるいは卵心形で全縁。しばしば3浅裂するなど変化がある。茎、葉ともに細毛が密生する。

若表

上野原市
秋山
1011301
ヤマザクラ若葉
若葉

上野原市
秋山
101130
ヤマザクラ若葉
雌雄異株
初夏に、先端の新しい葉腋に、花序を1〜2個出しながら蔓が伸びていく。
花は小さく黄白色で円錐花序になる。萼片が6個で外側3個が小さい。花弁も6個で萼片より小さい。写真では花弁が茶色くなっている。
雄花の雄しべは6個、雌花の雌しべは柱頭が6個ある。
雌株 蕾・花

上野原市
秋山
230803
ヤマザクラ花
雌花

上野原市
秋山
230803
ヤマザクラ実
受粉後、1つの花に6個の子房があるので、写真のように未熟果を複数個見ることができるが、全て大きくなるわけではない。
果実は8mmほどの球形の核果で、白い粉のふいた藍色に熟す。アルカロイドを含み有毒とされるが不明。黒焼きにして子どもの頭のシラミ退治に使う地方もある。
受粉後の未熟果実

上野原市
秋山
230803
ヤマザクラ種子
果実

上野原市
秋山
181001
ヤマザクラ冬芽
核(種子)は5mmほどの扁平な円形で、丸まった芋虫あるいはカタツムリの殻を思わせる。英語名はその意。また学名は古代の生物”三葉虫”の意。 核(種子)

上野原市
秋山
181001
ヤマザクラ虫コブ

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