ヤマハゼ

学名 Rhus sylvestris
別名 ハニシ(古名)、ハゼノキ、ハゼ
野漆樹(中)
山黄櫨 分類 ウルシ科ウルシ属 (落葉小高木) 有毒植物
樹皮を使って染色をしたことから、埴にしめ(ハニシメ)、黄櫨(ハジ)と呼ばれ、転じてハゼとなった。山にあるハゼの意。  原産・分布 本州(関東地方以西)、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国、台湾
神奈川県 丹沢、箱根、小仏の山地を除き、全域に分布する。
用途 器具材
山中に生え、樹高は6〜7mになる。枝分かれは少なく、一年枝が太い。また葉は枝先にあつまる。

神奈川県
二宮町050916
ヤマハゼ梢
樹皮は暗褐色で、縦に裂ける。若い枝は、緑褐色で褐色の毛が密生する。
心材は鮮黄色で美しいため、器具材に用いる。この心材で染めた色を黄櫨染(こうろぜん)あるいは黄櫨色(はじいろ)と呼ぶ。
体質によりかぶれるが、毒成分は少ない。


新宿区
高田馬場
050901
ヤマハゼ幹
葉は奇数羽状複葉で互生する。小葉は3〜7対あり、葉軸は赤みを帯びる。小葉の葉身は長楕円形あるいは卵状長楕円形、両面とも脈状に毛が多い。縁は全縁。側脈は、縁まで届かない短いものが交互にあり目立つ。
仲間のハゼノキは、披針形で両面とも無毛、葉裏は白緑色、などで区別する。
小葉

新宿区
高田馬場
050901
ヤマハゼ葉
雌雄異株
5〜6月に、枝の先の葉腋から円錐花序を出し、淡黄色の小さな花を多数つける。雄花は花弁が5個、5本の雄しべと、退化して小さくなった雌しべがある。
雄花

千葉県
上総湊
080616
ヤマハゼ雄花
核果はゆがんだ扁球形で、緑色から熟すと黄褐色になる。平滑、無毛、光沢がある。
仲間のヤマウルシは、核果に短剛毛がある。
若実

神奈川県
大磯町
050813
ヤマハゼ若実
冬芽は裸芽で大きい。頂芽は黄褐色の毛が多く、枝には褐色の皮目が目立つ。
側芽は小さくほとんど目立たない。
冬芽

横浜市
港北区
070307
ヤマハゼ冬芽
葉痕は扁平な三角形や大きなハート型など変化が大きい。写真の下半分は芽鱗痕で、短枝状に葉が束生した痕 葉痕

上野原市
秋山
170301
ヤマハゼ冬芽

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