ウバユリ

学名 Lilium cordatum
別名
姥百合 分類 ユリ科ユリ属 (多年草)
少女の世話をする姥に例え、少女が美しく花の咲くころには葉(歯)が無くなる、として付けられた名。実際には花の頃も葉をつけている。 APG分類 ユリ科ウバユリ属 (多年草)
原産・分布 本州(関東以西)、四国、九州。
神奈川県 全域で、林内にやや普通に生える。
花の時期 7月〜8月


山野の林内に生える多年草。暗い林内でも花をつける。草丈は0.6〜1mほどになる。茎は真っ直ぐに立ち上がり、先端に複数の花をつける。
シカ・イノシシによる獣害の多い里地では、数が減少している。
丹沢檜洞丸 230725


葉は互生し、茎の中部にかたまってつく。花の時期に茎は長く伸び、間隔をあけた節には小さな葉が、上部は茎を抱く鞘状に苞がある。
上野原市秋山 230802


茎中部の葉は、大きな卵状心形で、長い葉柄があり、縁は全縁、両面ともに無毛。
埼玉県嵐山町 230616


これから花茎を伸ばす。葉柄のある小さな葉の上に、苞に包まれた花序の集まりがある。
埼玉県嵐山町 180623


蕾。花は横向きに咲く。
埼玉県嵐山町 190719


1株に数個の花がつき下部の花から開花する。
花被片は6個(萼、花弁ともに3個)で緑白色。雄しべが6個、雌しべは1個。苞は花の下側を包む。花被片は大きくは開かない。
花が咲くと苞は茶色くなり脱落する。ウバユリの名の元になる「葉が無い」は、この苞のことではないか。
花言葉「威厳、純潔、無垢」など。ヤマユリと共通の言葉も多い。
上野原市和見 230801


ユリの仲間の実、種子は熟すのに時間がかかる。成長全体が大器晩成といえる。
上野原市秋山 231017


実は刮ハで3つに裂ける。花は横向きに咲くが、実は上を向く。
奥多摩御前山 161122


春の芽生え。葉は内側に巻いている。若い葉は葉脈が赤味を帯び独特の色あいになる。
埼玉県嵐山町 180324


群生した若い実生。ユリ科の実生は、若い間の数年は1枚の葉だけで過ごす。
上野原市八重山 230403

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