キクバドコロ

学名 Dioscorea septemloba
別名 モミジドコロ
菊葉野老 分類 ヤマノイモ科ヤマノイモ属 (つる性多年草)
葉の形をキクにたとえた名。別名も同様。根茎が太くひげ根を多数出す様子を、老人の髯に例えて野老(トコロ)の字をあてた。 APG分類 ヤマノイモ科ヤマノイモ属 (つる性多年草)
原産・分布 本州(福島県以南)、四国、九州。朝鮮、中国
神奈川県 シイ・カシ帯〜ブナ帯に広く分布。山地や丘陵の林内や林縁に生える。沿海地は少ない。
花の時期 5〜6月


林道脇などで他の植物などに絡み、上を覆うようなかたちでまといつく。独特の大きな裂状の葉は目立つ。名前はこの葉をキクの葉に例えたり、モミジに例えたり。
毎年新たに蔓を伸ばし、他の植物をおおうために、蔓の伸びる速度は速い。写真は、タマアジサイと競争するキクバドコロ。
上野原市秋山 230521


伸びる蔓の先端。
蔓を伸ばすにつれて、各節に次々と葉と花の芽が現れ展開していく。蔓の先端の生長点には無数の芽が準備されている。
上野原市秋山 230416


蔓の先端が伸び続ける間、各節では葉が展葉する。節から下向きに雄花序もでている。
上野原市秋山 230416


茎は緑色と柴褐色の斑模様。巻きつくタイプの蔓で、一般的には左巻きに巻きつく。
葉腋から花序を出す。
上野原市秋山 230416


葉は裂状で7〜9中裂する。中央の裂片が長く大きい。基部は心形。
上野原市秋山 220922


雌雄異株。写真は雄株。
雄花序は茎に対して斜上し、複数回分岐するので大きな花序になる。
上野原市秋山 230510


雄花。大きな花序にたくさんの花をつける。
花被片6個、萼片と花弁が3個づつとされるが区別はできない。ほぼ平開し淡黄緑色で中心部は淡褐色。雄しべ6個。
上野原市秋山 230510


雌花。雌花序は枝から下垂し枝分かれは無い。花の数は雄花より少ない。
花柄のように見えるのは子房。花被片は6個、雌しべが1個。
上野原市秋山 230510


果実は扁平な翼が3つあり、1つの果穂に10個ほどつく。長さは2cmほどで、同型のヤマノイモの仲間では大型。
上野原市秋山 230617

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