ヒガンバナ

学名 Lycoris radiata
別名 マンジュシャゲ、テンガイバナ、シビトバナ、リコリス
彼岸花 分類 ヒガンバナ科ヒガンバナ属 (多年草) 有毒植物
秋の彼岸の前後に花を咲かせるための名。根が有毒のために、野犬などを避ける目的で墓の周りに植えられたことも名の由来か。別名のシビトバナはそのため。 原産・分布 中国原産。古い時代に渡来し本州、四国、九州、沖縄に分布。
神奈川県 山地を除き、集落近くの畦、堤防、草地、墓地に見られる。
花の時期 9月


その名の通り、秋分(秋の彼岸)が近づくと鮮やかな赤い花を咲かせる。
遺伝学上は三倍体植物のため不捻で種子を作らない。地下の球根(鱗茎)で増えるため、大きく自生地を拡大できない。渡来以来、人の手で植えられ続けてきた結果が、現在の分布になっていると考えられている。
鱗茎の毒性から動物避けを目的として、田の畦や堤防、墓地などに多く植えられた。最近では一斉に咲くことから観光名所にするところも多い。
上野原市秋山 180917


花の咲く時期に葉は無い。地面から花茎が伸びて先に5〜7個の花がつく。そのため花が咲くまで存在に気づかないことが多い。
ヒガンバナの花を観賞するためには、8月の終わり頃、まだ花茎が出る前に綺麗に除草すると良い。うっかりしていると他の雑草の中に埋もれてしまう。
★毒★全草、特に鱗茎に神経性毒のアルカロイド(リコリン)を含み、嘔吐、下痢、麻痺となり死にいたる場合もある。
横浜市港北区 050926


花は一般的に鮮やかな赤色だが、微妙に色合いが異なるものもある。
花言葉 「情熱、独立、再会、悲しき思い出、あきらめ、転生」など。目立つ花だけにいろいろある。
横浜市港北区 070912


花被片は倒披針形で6枚、強く反り返る。雄しべは6本、「雌しべは1本、共に長く突き出る。
ほとんど種子はできないが、人が植えたとは思えないところに単独で生えているのを見ると、種子ができている可能性はあると思う。
横浜市港北区 050926


ピンクがかった白い花。
横浜市港北区 070926


花が終わると晩秋に緑の葉が出てくる。中央に白いストライプの入った帯状の葉。春まで球根に栄養を貯め、4月〜5月には枯れて無くなる。他の雑草が枯れている中で、弱い冬の光を独り占めする。
他の植物が葉を広げるころには、地上から姿を消して秋の彼岸を待つ。
ヒガンバナの移植は、5〜6月葉が枯れたころに掘りあげると確実。
横浜市港北区 071106


冬の林床での数少ない緑。
横浜市港北区 070228

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