二宮竹の里 2002年まとめ その1
その後の二宮の活動を書こうと思いつつ3月になってしまった。
一度、2002年の活動をまとめておきたいと思っていた。二宮での活動を一言で言うと、里山の保全、それも竹林と雑木林の里山である。昭和30年代以降、40年の間放置された竹林は、初めての下見でかなり強烈な印象だった。一年間で何ができて、何ができなかったのか。
◇竹藪状態の竹林の整理
「整理方針」
・枯れ竹は全て片付ける。
・生竹は、適正な密度まで間引く。傘をさして歩ける程度、と言う説がある。まだ検討中。
・雑木林と竹との関係。どちらを優先させるかの方針の問題。竹林エリア、雑木林エリアを区別する。
・雑木林エリアとした領域は、徹底して竹を切る、竹の子も切る。栄養が無くなり2〜3年で地下茎が死ぬまで。
・竹の整理が追いつかない間の樹木保護。樹木の回りの竹を切る。
「状況」
当初、枯れ竹の散乱がひどかった。今でも未整理地は同じである。斜めに倒れかかっている枯れ竹が、何本も交差したりしていると一苦労である。枯れた竹は固く、ナタでは切れない。竹引き鋸で一つづつ切っていかなければならない。切った竹を運び出す時は、生竹に比べて軽いので助かる。ともかく、密度高くビッシリと生えた竹の中から枯れ竹を運び出し整理するのは、全部の竹を切ってしまう整理方法より大変な場合もある。
整理できたエリアは、全体の1/5程度か。人海戦術なのでひたすら人手頼み。出入り口に近いところが整理できたので、これからは運び出しが大変な所が残っている。要所、要所に枯れ竹の集積地を作るなど工夫が必要だろう。
整理前の竹藪
整理済み竹林
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1年間はこの枯れ竹整理で終わった感じがする。終わって写真を比較すると、なるほどと思うが、やっている時は単なる重労働である。枯れ竹を整理することが、目に見える達成間につながると、やりがいが出てくる気がするが。
◇イベントの開催
我々の活動を近所の方にも理解して頂くために、6月には竹の子祭りを行った。近所の方を招いて、ビールやお酒を飲みながら、竹の子の料理やら豚汁などで楽しんだ。
真竹の竹の子は、梅雨前の6月初旬に急激に大きくなる。人の背丈位に大きくなった竹の子も、先の方は柔らかく食べることができる。焼き竹の子や、煮物にするとなかなか美味だった。今年の竹の子は基本的に全て採る方針である。
◇自然観察、植生調査
枯れ竹の整理で勢力を使ってしまったのと、整理をしなければ竹藪の中に入ることもできないため、ほとんど何もできなかった。グリーンセイバー検定委員の片山先生に4月に来ていただき、簡単に植生を見ていただいた。その中で竹の整理の方針の確認を行い、樹木の種類をいくつか確認した。竹の整理により、林床や低木の植生がどのように変わるのか興味はおおいにある。
◇今年の課題
枯れ竹の整理だけでなく、活動の巾を広げたいと思っている。参加者の人数も今のままでは限られるため、活動のメニューを増やさなければならない。次のような事の内いくつかを今年は実現したい。
(1)植生調査。竹林の整理に伴いどのように変化するのか知るための最初の調査。
(2)歩道の制作。歩く場所を明確にし林床を保護する。
(3)竹炭の制作。
(4)竹細工教室の開催。