二宮竹の里竹紙制作(3)

竹紙制作のレポート。
時間の経過に従って、数回分をまとめています。
最初の1樽目の処理を中心に報告していますが、先行した少量の試作もあり、結構忙しい活動日です。
今回で紙漉きの準備が整いました。

2006年9月9日 土曜日 晴れ一時曇り

前回(8月12日)に煮熟した竹の繊維。まだ竹だぞ、と言っているような、丈夫な繊維の塊。

叩解中(読み不明)。繊維を叩いて、細かくする作業である。ともかく、これが終われば、紙漉きができる程度に、繊維を砕かねばならない。色々なハンマーで試してみる。


8昼夜煮込むところを、3時間で済ましてしまった繊維の粉砕である。これも事前の議論百出だった。言い出しっぺのMさんは、水車でやろう、と横浜市内の水車のある公園に、はじから連絡をとったが、どこも不可能。結局ハンマーで叩いた。原点を試す。

一方で紙漉きの道具の準備もする。初めの目標は、はがき大である。木の枠、繊維が乗る網目、細かい作業だ。


東急ハンズなどに行くと、はがき大の紙漉きセットはあるそうだ。それはそれ、やはり自分たちで作りたい。
2006年9月24日 日曜日 晴れ

ハンマー叩きでは埒が開かないと、杵と臼を持ち込み、餅ならぬ竹餅をつき始める。立派な杵と臼だった。

ケヤキの立派な臼で叩いたが、竹の繊維は、結構丈夫で砕けないのと、力を込めると、飛び散ってしまうことが分かり、やはりウーム。

叩解途中の竹餅。指でつまんで、容易につまみ採れる程度に、繊維が細かくなるのが目安。まだ力づくで引っ張らないと、つまみ採れない。

一番上の写真と比べ、繊維の状態が変化したのは分かると思う。ここまで、延べで3〜4時間叩いているはず。

ともかく叩かないと紙はできない、皆で叩く。初参加のNさん親子も叩く。鉄のハンマーで、木のハンマーで、ゴムのハンマーで、プラスチックのハンマーでそれぞれ叩く。コンコン、トントン、カンカン。

叩いた甲斐あって、何とか午後には紙漉きを始める。繊維を大きめのプールの水に溶かす。

水に溶かした時に、全体が均一の溶け具合になり、玉が無いことが肝心。

せっかくの竹紙なので、透かしを入れたい、押し葉を入れたい、香りを付けたい、といろいろ希望があり、材料を集めた。これで紙漉き準備の完了。


サンショの香りは、どうすれば着くか。フィールドで、ちょうど赤くなった実を使ってみる。







続く

 

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