二宮竹の里 竹紙制作(2)

竹紙制作のレポート。
これからは、時間の経過に従って報告するが、数回分をまとめます。
また、材料であるタケノコは、3つのポリバケツ(樽)に漬け込みました。
3つの樽について、順次並行に処理しているので、話が行ったり来たりしそうな場合は、
最初の1樽目の処理を中心に報告します。

2006年6月25日 日曜日 曇りのち雨

前回はタケノコが不足して、90Lのポリバケツ1個を残していた。さすがに、この日は大量、良質のタケノコが採れた。



タケノコから、繊維質の部分を取り出す加工も、慣れてきた。流れ作業で進む。

90Lのポリバケツを満杯にした。漬け初めは、竹の色がきれいである。向こうのバケツは、2週間前に漬けたもの。



2週間前に漬けたタケノコ。色は、白っぽくなり、繊維が簡単にほぐれるようになってきている。


このときの匂いが強烈だ。水漬けなので嫌気性の発酵なのか。どこか硫化水素の臭いである。
2006年7月23日 日曜日 曇り

さらに1ヶ月、水に漬けたタケノコ。水で洗えば臭いも薄まる。第1樽なので、タケノコの短冊は、小さくサイズがまちまち。

タケノコの、肉の部分の繊維を、ほぐしながらえり分けする。


この作業は、中国語で殺青(読み不明)と言うのだそうだ。竹の青い部分(もう青くはないが)を取り除くことを指すのだろう。

えり分けた繊維を水洗いする。この日は、この繊維の塊を、つるした網に入れて乾燥させておく。


ゴミや不純物をできるかぎり取り除く。
2006年8月12日 土曜日 曇り

朝から煮熟である。鍋が大きいので、なかなか沸騰しない。


古い竹を燃やして、煮熟しようとしたが、火力が弱く、薪を使うことにする。

3時間煮た。何やら巨大なラーメンを作っているようでもある。こころもち繊維の色が白っぽくなる。


ものの本には、8昼夜煮続ける、とある。始める前から論議の工程だった。一気に3時間に省略短縮してみた。うまくいくのだろうか。

第2樽(90L)には、不気味な生物が発生していた。これでも菌類なのだろうか。厚さは10cm以上、さわるとパサパサ、ゴワゴワしていて、見た目ほど不気味ではない。漬け込んだタケノコが、中に埋まっている。










続く

 

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