シラン

学名 Bletilla striata
別名 シュロラン、チリン、シュラン。
紫蘭(中)、Hyacinth orchid(英)
紫蘭 分類 ラン科シラン属 (多年草)
紫色のランという漢名の音読み。 APG分類 ラン科シラン属 (多年草)
原産・分布 本州(関西以西)、四国、九州、沖縄。中国、台湾
神奈川県 自生は無い。園芸種が広く植えられ野生化も多い。
花の時期 4〜5月


西日本の明るい草地に生える。野生のものは少なく、環境省の準絶滅危惧種(NT)に指定されている。
日照や土壌水分の多少にあまり影響を受けず、繁殖や栽培が容易なため、鑑賞用に広く庭や公園に植えられている。このページの写真も全て園芸用に植栽されたもの。
神奈川県二宮町 120512


葉は根生状に3〜5枚出て基部は茎を巻く。
長楕円形で先は短く尖る。質は薄く硬い。葉脈および縦筋が多く並ぶ。
神奈川県二宮町 120512


葉は根生状に3〜5枚出て基部は茎を巻く。
上野原市秋山 230519


花茎の先の蕾は、初めは全体が1つに固まって、平たく扁平な穂状になっている。個々の蕾は苞に包まれているが開花すると苞は落ちる。
横浜市港北区 240410


花茎は30〜50cmで、葉の中から立ち上がる。花茎の先に総状に、3〜7個の花をつける。花の色は柴紅色。
花言葉「あなたを忘れない、変わらぬ愛、不吉な予感」など。ギリシア神話で語られるヒヤシンスの花の由来に関連する言葉が多い。シランの英語名はヒヤシンス・ラン。
神奈川県二宮町 120512


通常花弁は閉じ気味で平開することはない。
上向きの1枚と下向きの2枚が萼片、左右に広げた2枚が側花弁、中央が唇弁でひだが多い。
個々の花の基部にあり柄に見えるものは、実は子房で、ラン科の花の特徴でもある。次の写真を参照。
神奈川県二宮町 120512


果実。先端に花柄が残り、基部は花茎から直接出ていることから、花の柄に見えていたものと分かる。
横浜市港北区 230607


春の芽吹き。
種子だけでなく根茎でも繁殖し、条件が良ければ群落をつくる。花茎の出ない、葉だけの若い小さな株も見える。
種子での繁殖は少ない。
横浜市港北区 240325

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