ハハコグサ

学名 Gnaphalium affine
別名 ホオコグサ、オギョウ(御形)、ゴギョウ、モチグサ
母子草 分類 キク科ハハコグサ属 (越年草)
白い毛がほうけ立つことから転じてホウケグサになった(牧野)。あるいは母子餅を作る草の意。葉を食したり薬草としたりし、葉が重視された結果、ハハコ「葉々子」となった(吉田)とする説がある。 原産・分布 北海道、本州、四国、九州、沖縄、小笠原。朝鮮、中国、マレーシア、インド
神奈川県 ブナ帯下部より低標高のほぼ全域で見ることができる。
花の時期 4月〜6月


道ばたや畑、庭などの肥沃なところに生える。
全体に綿毛が多く、茎や葉は白っぽく見える。

★食★
春の七草の一つとして茹でて食用になる。
また草餅を作る材料にもされる。下欄「こぼれ話し」参照。
横浜市港北区篠原園地 100516


茎の先に黄色の小さな頭花を多数つける。
花言葉 「無償の愛、いつも思う、永遠の想い」など。
横浜市港北区篠原園地 100516


葉は上部は細長いへら型、下部は倒披針形で白い綿毛に覆われる。
横浜市港北区篠原園地 070423

こぼれ話 「雛祭り」
古く平安時代に、旧暦3月初巳の日(上巳)に禊払いとして人形(ひとがた)を川や海に流す行事が行われていた。流し雛と呼ばれ、現代でも女児の無病息災を願った年中行事として地域に根ざして行われている(奈良県南阿田や鳥取県用瀬町など)。この雛人形が豪華になるに従い、流さずに家の中に飾るようになって雛祭りとなった。
古くは上巳の節供と呼ばれたが、3月3日に固定され室町時代には女児の節供として祝われるようになったとされる。雛人形を飾る際に、桃の花草餅を供えるようになり、江戸時代から明治時代にかけて今のような段飾りが多くなったようだ。
お供えにもなる草餅は今ではヨモギを使うことが多いが、かつてはハハコグサが多く使われていた。雛人形を御形(おぎょう)と呼んでいたものが、いつしかこの草餅の材料をオギョウと呼ぶようになったのが古名の由来である。
またこの草餅を「母子餅」と呼び、その材料をハハコグサと呼んだとする説があるが、逆のような気がする。つまりハハコグサで作った草餅の意であって、ヨモギ餅などと同じ成りたちなのではないか。

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