アルカロイド

植物が作る二次代謝産物(その多くは毒あるいは薬になる)の一種。窒素原子を持つアルカリ性の有機物で、一般的に苦味を持つ。他の生物の体に対して強い薬理作用を示すものが多い。カフェイン、ニコチン、コカイン、モルヒネなどが代表で人類との関わりも大きい。
植物が動物による摂食から、あるいは菌類による腐朽から身を守るために、アルカロイド生成能力を進化させたと考えられている。毒を持つ植物の多くは、このアルカロイドの仲間の有機物を含んでいる。
有史以前、古代の恐竜が食べていた裸子植物は、アルカロイドの生成能力が無いとされる。裸子植物を食べて繁栄した恐竜は、白亜紀以降の新しい植物(被子植物)が作りだすアルカロイドへの感受性、耐性が乏しかった、と考えられている。アルカロイドの毒を体内に蓄積した恐竜は徐々に小型化し、生物種としての勢いを失ったところに巨大隕石の衝突が重なり絶滅への道を歩んだとする説がある。
アルカロイドを持つ植物の例を以下に示す。

キハダ
クサノオウ
タケニグサ
チャノキ
ヒガンバナ
ムラサキケマン
ヤマトリカブト
メギ
ユズリハ