オノエヤナギ

学名 Salix sachalinensis
別名 ヤブヤナギ、ナガバヤナギ、カラフトヤナギ
尾上柳 分類 ヤナギ科ヤナギ属 (落葉高木)
採取地の四国の山地の名が付けられた。本州には普通にあるが、四国は南限で、稀な種になる。 原産・分布 北海道、本州(奈良県以北)、四国。千島、アジア東北部。
神奈川県 三浦半島を除き、やや普通に生える。
用途 細工物、パルプ
湿地や川岸に生え、樹高は5〜10mになる。

秋田県
鳥海山
070829
オノエヤナギ樹
樹皮には、不規則な縦方向の割れ目ができる。

群馬県
みなかみ町赤谷
070708
オノエヤナギ幹
枝はまっすぐに伸びる。
葉は互生し、葉身は披針形または狭披針形で、表面が暗緑色で光沢があり、初め軟毛があるがのちに無毛、裏面は淡緑色で全体に伏毛がある。縁は波状の細鋸歯があり、裏側に巻く。


群馬県
みなかみ町赤谷
070708
オノエヤナギ葉
雌雄異株
4月頃、展葉の前に花をつける。雄花序は、円柱形の尾状花序。短い柄があり、柄上に小葉が数枚つく。葯が濃紅色を帯びている。
雄花

群馬県
みなかみ町赤谷
140405
雌花序は、円柱形の尾状花序。子房は白色で短毛がある。柱頭は2裂し赤味を帯びる。 雌花

群馬県
みなかみ町赤谷
070408
オノエヤナギ雌花
実は刮ハ。熟すと2裂し白い綿毛につつまれる種子を出す。 若実

丹沢
三ケ瀬川
070829
冬芽は赤褐色で伏生し、長楕円形で先は丸い。枝も芽燐もほとんど無毛。 冬芽

群馬県
みなかみ町赤谷
071202
オノエヤナギ冬芽
林道ぞいの落ち葉の中に、ムカゴのような虫こぶが沢山落ちていた。上を見ると、オノエヤナギの葉裏に同じようなツブツブが付いている。葉はほとんど枯れているのが多い。
「虫えい図鑑」のオノエヤナギには類似の虫こぶが無い。宿主は異なるが、シバヤナギハウラタマフシというのが形状的には近い。10月には幼虫が虫こぶを出て、土中で蛹になるそうだ。
虫こぶ

丹沢
三ケ瀬川
081012
オノエヤナギ虫こぶ

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