クチナシ | 学名 | Gardenia jasminoides |
別名 | カゼグルマノキ、クチーナ 梔子(中)、Gardenia(英) |
|
梔子、山梔子 | 分類 | アカネ科クチナシ属 (常緑低木) |
実が熟しても裂開しないので(口無し)ついた名。他に、クチバシ状の萼片を付けた梨に見立てた、「嘴梨」説、蛇が食べる梨、「蛇梨(クチナワナシ)」説などがある。漢字は中国名。 | 原産・分布 | 本州(静岡県以西)、四国、九州、沖縄。台湾、中国、インドシナ |
神奈川県 | 自生はない。 | |
用途 | 庭木、公園樹、薬用 | |
暖地の林下、林縁に生える。高さは1.5〜3mになり、よく枝分かれし叢生する。 葉は対生し、葉身は長楕円形で革質。表面に光沢があり、両面無毛。縁は全縁。葉柄はほとんど無い。 オオスカシバの食樹で、6〜9月に緑色の大きなイモムシが、葉を暴食する。 |
枝 横浜市 鶴見区 (植採) 040329 |
|
6〜7月に、葉腋に1つの花を付ける。花冠は白色で、5〜7裂する。強い芳香がある。花の色は2日目には黄変する。 中国では茶に芳香を付けるのに利用する。また、煮て酢じょう油で食べることができると言う。 |
花 横浜市 港北区 (植栽) 060614 |
|
果実は液果で、冬に黄赤色に熟す。5〜7本の綾があり、先に5〜7個の細い萼片が残る。中に多数の種子がある。 将棋盤や碁盤の足は、この実の形をまねしていて、「口は無用」を表している。 ★薬効★消炎、解熱、止血の薬効があり腰痛、打ち身、捻挫などに用いられる。生薬名は「山梔子(さんしし)」。熟した果実を陰干しにする。 |
実 横浜市 港北区 (植栽) 040403 |
|
種子は偏平な楕円形で白色。 果皮、果肉の部分にカロチノイドの一種クロシンと言う黄色の色素を含むため、染料、食品着色料(たくあんなど)に用いられる。 種子散布を考えた場合、液果なので鳥による被食散布と思えるが、クロシンは上欄の薬効があり苦みを持ちうまく散布されるのか疑問。 |
種子 横浜市 港北区 篠原園地 071128 |