バイカウツギ

学名 Philadelphus coronarius (syn. P. satsumi)
別名 サツマウツギ
梅花空木 分類 ユキノシタ科バイカウツギ属 (落葉低木)
花の感じが、梅の花に似ているために付けられた名。ウツギは樹全体がウツギに似ているから。 APG分類 アジサイ科バイカウツギ属(落葉低木)
原産・分布 本州(関東以西)、四国、九州、沖縄、アジア東南部
神奈川県 箱根、丹沢、小仏山地に分布する。
用途 特になし
山地の明るい林内や林縁に生え、よく分枝し、高さ2m前後になる。
同じ時期に、いろいろなウツギの花が咲くため、ていねいに識別していないと、気がつかないこともある。
⇒「ウツギの花


丹沢
神の川
070603
他のウツギ類と同様、低木であり株立ち状になる。幹は枝分かれをしながら直線状に伸びる。
樹皮は縦縞状の筋がはいる。


丹沢
神の川
070603
名前はウツギだが、幹は空木ではなく白い髄が詰まっている。本家ウツギ以外、ウツギと名のつく木のほとんどは空木ではない。 幹断面

上野原市
秋山
161107
葉は対生し、葉身は卵形または広卵形で先が鋭く尖る。縁には、低い微凸状鋸歯がまばらにある。葉脈は、基部からの5脈が目立つ。

丹沢
神の川
070603
  葉表 丹沢神の川 070603  葉裏 丹沢神の川 070603  葉先 丹沢神の川 070603  葉脚 丹沢神の川 070603 
花は6月、枝先の集散花序に5〜9個つける。花弁が4枚の、丸い感じの白い花。雌しべの先は4裂する。
白いウツギの花の中では、一つ一つの花の見栄えが最も良い。本家ウツギより庭木に向くのかもしれない。
花言葉「気品、香気、品格、思い出」


丹沢
神の川
070603
  蕾。4枚の萼片の縁に毛があり4本の綾のようになる。
上野原市秋山 160508
  丹沢神の川 070603  花の裏側から。
丹沢神の川 070603
  雄しべは約20、雌しべは先が4裂する。
丹沢神の川 070603
  花の後。花弁と雄しべが脱落。
上野原市秋山 160601
 
刮ハは倒卵状円錐形。熟すと4裂して種子を出す。

丹沢
塩水川
070107
種子は2mm弱の楕円形で褐色。片側に薄い膜状の翼があり、風で散布される。 種子

上野原市
秋山
161108
葉のある間、冬芽は葉柄の基部に隠れている、いわゆる葉柄内芽。バイカウツギの場合はさらに葉が落ちても、低い三角形の葉痕の中に冬芽は隠れている。
若枝は赤褐色で軟毛がある。
冬芽

丹沢
塩水川
070107
枝の先端の芽(仮頂芽)は通常2個となる。春にはこの新芽が伸びて新しい枝となるため、バイカウツギの枝は二又状の分岐が多い。 芽吹き

上野原市
秋山
150326
  上野原市秋山200408 

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