樹木・環境ネットワーク「聚」 二宮竹の里(No.1)

 

「聚」の活動としては、昨年、武蔵野の森のグループに参加したことがあった。場所は、立川と拝島の間、昭和記念講演の近くで、海道緑地保全地域といった。東京都指定の自然保全地域で、都から委託されてボランティアとして保全活動を実施していた。

片道が2時間以上かかるため、結局1回だけの参加となってしまった。神奈川県での活動がないものかと思っていると、新しく二宮で、荒れた山地を復元し自然観察林を作って欲しい、と言う地主さんからの依頼があったという。2002年の2月に下見をし、新しいフィールドとして活動できそうならスタートするという。2月16日の下見に参加した。

二宮駅に10時に集合。聚の事務局と、常連の挨拶。15人位の集団になった。

二宮駅の構内を出ると、北へ向かう。新幹線を過ぎるあたりで、太い道から右手に入る。いわゆる里山が近づいてくる。造成中の分譲地がある。その造成地の間を、竹林に向かって登っていく。里山の裾をざっくり切り取って造成している、ちょうど境のところに100坪ほどのテラス状の更地ができていた。更地の奥は、鬱蒼とした竹藪だった。

 

 

 

このテラス状の更地で、改めて参加者の自己紹介と、この里山の紹介があった。15人程の参加者は、神奈川県内からが多かったが、東京、千葉、茨城、埼玉など結構遠くから来ている人もいる。山の持ち主は分譲地の地主さんでもあるYさんで、親から相続したがどうすることもできず、荒れるに任しているとのこと。役所に相談したところ、里山保全の活動をしているボランティアに依頼してみては、と言われたとか。そして聚に話が来て今日に至ったことになる。

自己紹介が済むと、Yさんの案内で山の中に入って、荒れ具合を見学する。竹は全て真竹である。戦後しばらくは竹屋さんが出入りしていて、年に何回か竹を伐採していく代わりに、枯れ竹の整理など竹林をきれいにしてくれていたらしい。竹屋さんはそのうちに来なくなり、竹林は荒れ放題になったらしい。竹藪の中は、密生した竹と、乱れた枯れ竹が乱雑に絡み合った状態で、とても歩ける余地は無い。雑木もあるが竹の背丈の範囲は、枝や葉を出せないで幹だけが上に伸びていた。

一周してくると、皆で竹のエネルギーというか、年月の力に感じ入ってしまい、すごい竹藪だ、という印象で一致した。ここで昼になり大休止。

午後は、予定外だったが皆で枯れ竹の整理を行った。テラスの上が少し平坦な竹藪となっており、ここの枯れ竹を下のテラスに放り出した。急な作業実施のためヘルメットなどが不足して、若干危険な場面もあった。1時間ほど皆で汗を流した。

 

 

 

最後にこのフィールドに対する今後の活動計画を討議した。まず、この二宮をフィールドとして活動するかどうか。これはあえて反対する人はいない。とすると、どのような方針で取り組んでいくのか。これは、いろいろ意見が出た。1年頑張ればきれいになるだろうと読む人、植生を調査しながらじっくり取り組むべしとする人、竹は保護するのかどんどん伐採するのか悩む人、などなど。

こんな竹藪がどのくらいできれいになるのか、経験のない僕には分からないが、竹を相手にするのも、自然観察の公園を作るのも取り組んでみたいことだ。15人は無理にしても6〜7人がいつも集まって作業をすれば、結構早い時点で形になるのではないか、という気がしてきた。難しいことはやりながら考えればいい。

リーダが選出されて、次回は聚の本部で活動計画を決めることになった。

 

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